2ちゃんねるの書き込みに損害賠償を認める判決

東京地裁が12月7日に出した判決は、インターネットに縁が深いものとして非常に驚かされた。
2ちゃんねるの書き込みに対して220万円の損害賠償を命じる というものだったからだ。

報道によると、大手広告会社社員の男性は イベント企画サークル「スーパーフリー」の集団暴行事件をめぐり 掲示板運営の 2ちゃんねる とメールマガジン発行のサイバッチの書き込みや記事などで名誉を傷つけられたとして損害賠償を求めた訴訟を起こし、東京地裁はそれぞれに220万円の損害賠償を命じた。
また 2ちゃんねるに投稿した人物の情報開示を併せて求めた。

原告代理人の弁護士は「情報開示されれば投稿者にも賠償請求する」と話している。

これはインターネット利用者にとって大きな意味を持つ判断だと思う。
例えば、個人でブログを運営していて、そのコメント欄に他人の名誉を毀損する書き込みが行われた場合、そのブログの運営者に損害賠償を求められる可能性がある事を意味する。
第三者が書き込んだ記事に関してそのサイトを運営する側に責任があるとなれば、オチオチブログの運営もできない事になってしまう。

判決では 2ちゃんねるに書き込んだ人物の情報開示を求めているけど、"情報" といっても個人の住所氏名が分かる訳ではない。

分かるのは接続情報のみで、具体的には、リモートホスト名(クライアントホスト)、使用ブラウザ、使用OS、画面の解像度などである。

ここで判明したリモートホストからプロバイダを判別し、捜査令状を提示してそのプロバイダに契約者情報の開示を求めれば、プロバイダは契約者のアクセスの記録を解析する事で最終的に契約者個人を特定する事は可能だと考えられる。

しかし、それはあくまでその契約者のIDでインターネット接続されたパソコンから書き込まれた事を意味するだけで、本人が書いた事を証明する情報とはならない。

なぜなら、暗号化していない無線LANの電波を傍受し、その契約者のIDを乗っ取れば第三者が個人を特定できない方法で書き込みができるからだ。
あるいはその会員のIDとパスワードを本人の気づかない方法で盗み出しで接続したかもしれない。
また、インターネット喫茶などからの書き込みの場合や無料プロバイダを経由してのアクセスではどうにもならない。

原告代理人が書き込んだ本人にも賠償請求する といっているけど、こういった方法でIDが乗っ取られたりしていない事を証明するのは簡単ではないだろう。
また、それを裁く裁判官にもそれなりのITの知識が要求される事になる。

いずれにしろ、インターネットば便利なものだけど、それを使用する事で自分自身に何の悪意がなくても間接的に加害者になりうるという事を今回の判決は示している。

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